私たちは共働きで、2人の子どもを育てています。
これからの毎日の暮らしや子育てにかかる費用は、夫婦ふたりの収入で支えていきます。
だからこそ、夫婦のどちらかに万が一のことがあったとき、残された家族が困らないように備えることが大切だと感じました。
そこで、収入保障保険への加入を検討しました。
この記事では、私たち自身の実体験をもとに、収入保障保険に加入する際に考えたことをまとめています。
検討する上で、重視したポイントは次の3つです:
- 夫婦ともに加入し、どちらに万が一のことがあっても備えたこと
- 「安心感」ではなく、「実際に必要な金額」を保障額に設定したこと
- 相見積もりでしっかり比較して、一番コスパのよい保険商品を選んだこと
今後、収入保障保険を検討されている方がいれば、ぜひご参考にしていただければと思います。
※本記事は、筆者の体験をもとに収入保障保険についてまとめたものです。保障の必要性は人によって異なりますので、加入を検討する際はご自身の状況に応じてご判断ください。
保障額の考え方
イントロでも触れたように、共働きで子育て中の私たちは、万が一に備え、夫婦ともに収入保障保険を検討しました。
本来であれば、まず遺族の生活費、子どもの養育費や教育費、老後の資金など、将来に必要なお金を細かく算出します。
そして、遺族の収入を考慮したうえで、足りない分を保険で補うのが理想的です。
ただ実際には、将来の支出を正確に見積もるのは簡単ではありません。
そこで、私たちは子どもが社会人になるまでの間、万が一の場合でも、毎月の家計の収支バランスを保てるように、保障額を決めました。
家計の収支バランス
万が一のとき、家計の収入と支出がどう変化するのかをシミュレーションしました。
その結果、毎月10万円ほど不足しそうだったので、収入保障保険で補うことにしました。
ここから、私たちがどのようにして不足額を算出したかをご紹介します。
収入の変化
- 亡くなった方の収入:-30万円/月
- 残された配偶者の収入:-5万円/月
- 公的な遺族年金の支給:+10万円/月
⇒毎月25万円の収入が減少する
1. 亡くなった方の収入:-30万円/月
私たちの収入は同じくらいで、ボーナスを含めると毎月30万円です。
2. 残された配偶者の収入:-5万円/月
万が一の場合、残された配偶者は一人で子どもを育てていくことになります。
そのため、今の働き方を続けるのが難しくなり、収入が減る可能性があります。
理由は以下の通りです:
- 子どもの送り迎えや急な体調不良の対応などで、残業が難しくなる
- 家事・育児との両立のために、時短勤務を選ぶ
- 労働時間や通勤時間を調整するために、勤務先を変更する
こうした理由から、毎月の収入は5万円減ると考えました。
3. 公的な遺族年金の支給:+10万円/月
万が一の場合、国から遺された家族に遺族年金が支給されます。
遺族年金には、次の2種類があります:
- 遺族基礎年金
- 遺族厚生年金
今回は遺族基礎年金のみを考慮しています。
理由は以下の通りです:
- 遺族厚生年金は、夫と妻で受け取りやすさに違いがあり、制度もやや複雑である
- 働いている期間が比較的短い場合、遺族厚生年金の支給額は少なくなりやすく、遺族基礎年金が中心的な役割を果たすことが多い
遺族基礎年金の支給額は以下の通りです。
- 基本額:831,700円/年
- 子の加算額:
・1人目の子 → 239,300円/年
・2人目の子 → 239,300円/年
合計:1,310,300円/年(=109,200円/月)
※2025年6月時点の情報に基づいています
出典:日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」
収入の減少と遺族年金の支給をふまえると、毎月の収入は25万円減ると見込んでいます。
支出の変化
- 住宅ローンの免除:-11万円/月
- その他の生活費:-5万円/月
⇒毎月16万円の支出が減少する
1. 住宅ローンの免除:-11万円
我が家では、毎月の住宅ローンの返済額は11万円です。
私が亡くなった場合は、団信(団体信用生命保険)に加入しているので、住宅ローンは全額免除されます。
妻が亡くなった場合は、別途収入保障保険に加入しているので、毎月11万円の給付金を受け取れます。
そのため、万が一のときでも、住宅ローンの返済額はカバーできます。
2. その他の生活費:-5万円
万が一のとき、住宅ローン以外の生活費も、一部は減ると見込んでいます。
たとえば、食費、日用品、スマホ代、医療費、小遣いなどは、家族の一人分がなくなることで、その分の支出が軽くなると想定しています。
一方で、水道光熱費、インターネット、子どもにかかる費用、各種税金、保険料、サブスクなどは、大きく変わらないと想定しています。
そのため、毎月5万円減ると見込みました。
下の表に、項目ごとに支出の減少額をまとめました(夫が亡くなった場合)。
項目 | 減少額 | |
食品 | 1万円 | |
日用品 | 0.3万円 | |
水道光熱費 | 変化なし | |
通信 | スマホ | 0.2万円 |
インターネット | 変化なし | |
車・交通 | ガソリン | 変化なし |
有料道路 | 変化なし | |
医療 | 病院 | 0.3万円 |
薬 | 0.2万円 | |
子ども関係 | 衣類 | 変化なし |
必需品 | 変化なし | |
浪費 | 小遣い(夫) | 3万円 |
小遣い(妻) | 変化なし | |
子どものおもちゃ | 変化なし | |
税金・保険料 | 固定資産税 | 変化なし |
自動車税 | 変化なし | |
車検 | 変化なし | |
火災保険 | 変化なし | |
自動車保険 | 変化なし | |
その他 | 家具・家電 | 変化なし |
祝義・香典 | 変化なし | |
サブスク | 変化なし | |
その他 | 変化なし | |
合計 | 5万円 |
収支の変化
万が一の場合は、家計の収入と支出の両方が変化します。
- 収入面では、収入の減少と遺族年金の支給をふまえると、毎月25万円減ります
- 支出面では、住宅ローンの返済が不要になることや、生活費の一部が減ることで、毎月16万円減ります
その結果、毎月10万円ほど収入をプラスすれば、家計のバランスは保てると分かりました。
収入保障保険の加入
生活費を補う手段として私たちは「収入保障保険」を利用しました。
ここでは、加入にあたって、重視した点、商品の選び方、契約した商品についてご紹介します。
重視した点
私たちは、夫婦それぞれが「月10万円の保障」を受けられる収入保障保険に加入しました。
期間は下の子どもが社会人になるまでです。
保険を選ぶ際に、以下の点を重視しました。
- 掛け捨て型
- 支払い方法は年払い
- 非喫煙者・健康体の条件
■掛け捨て型を選んだ理由
保障が必要なのは、子どもが独立するまでなので、解約返戻金のない掛け捨て型を選びました。
保険料が抑えられ、コストパフォーマンスがよいのが大きなメリットです。
■年払いを選んだ理由
保険料の支払い方法は「月払い」と「年払い」から選べることが多いようです。
年払いの方が保険料の総額を抑えられるため、そちらを選びました。
■非喫煙者・健康体の条件を活用した理由
同じ保障内容でも、以下のように喫煙状況や健康状況によって、保険料に大きな差が出ます。
私たちはたばこを吸わず、健康体の条件を満たしているので、非喫煙者・健康体条件で加入しました。
非喫煙者 | 喫煙者 | ||
健康体 | 標準体 | 健康体 | 標準体 |
年払 15,873円 | 年払 21,860円 (5,987円) | 年払 22,675円 (6,802円) | 年払 32,206円 (16,333円) |
括弧内は非喫煙者健康体との差額を示しています
非喫煙者の定義:過去1年以内にたばこを吸っていない
健康体の定義:BMIが18以上27未満
相見積もり
保険は、同じ保険内容でも、保険会社によって保険料が大きく異なることがあります。
収入保障保険についても同じです。
そこで、私たちは加入前に、複数の保険商品をしっかり比較しました。
相見積もりのステップ:
- 「ほけんの窓口」を訪問
・収入保障保険を扱う保険会社をリストアップ
・各社について、条件が合う商品の保険料を調査
・最も保険料の安い商品を把握 - 「ほけんのぜんぶ」を訪問
・他により安い商品がないかを確認
契約した商品
条件を満たす商品の中で、保険料が最も安いものを契約しました。
夫と妻で最安の保険会社が違っていたので、それぞれ別の会社で契約しています。
■契約商品
- 夫の契約内容
月額保障:10万円
保障期間:22年間(下の子が社会人になるまで)
保険の種類:掛け捨て型
年払保険料:15,873円(非喫煙者・健康体区分) - 妻の契約内容
月額保障:10万円
保障期間:22年間(下の子が社会人になるまで)
保険の種類:掛け捨て型
年払保険料:12,430円(非喫煙者・健康体区分)
まとめ
わが家では、夫婦ふたりの収入で、毎日の暮らしや子育てにかかる費用を支えていきます。
そのため、万が一の備えとして、夫婦それぞれが収入保障保険に加入しました。
保険は安心のためではなく、家計の収支バランスを保つのに必要な金額を保障額を設定しました。
また、複数の保険会社で相見積もりを取り、最も保険料が安い商品を選びました。
今回契約した保険は以下です:
- 夫の契約内容
月額保障:10万円
保障期間:22年間(下の子が社会人になるまで)
保険の種類:掛け捨て型
年払保険料:15,873円(非喫煙者・健康体区分) - 妻の契約内容
月額保障:10万円
保障期間:22年間(下の子が社会人になるまで)
保険の種類:掛け捨て型
年払保険料:12,430円(非喫煙者・健康体区分)
今回の記事では、契約した保険の内容だけでなく、加入までに考えたことや、重視した点についてもご紹介しました。
これから収入保障保険を検討されている方にとって、私たちの保険選びの考え方が、少しでも参考になれば嬉しいです。